■ 固体音 (固体伝播音)の低減方法 ■
固体音を低減させるには、
[ 振動が伝わりにくい固定方法 ] で防音材を
設置する必要があります。
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■ 固体音の振動が伝わりにくい固定方法
◆ 防音材にビスが触れないようにします。
ビスを締めすぎると振動が伝わりやすく
なりますので、若干ゆるめに固定します。※伝わりにくさは、防振ゴム、防振フェルトの
柔らかさや厚さによって変わります。振動が伝わりにくい固定方法の場合、
防音材の防音性能が充分発揮されます。 -
■ 固体音の振動が伝わりやすい固定方法
▼ ビスを通じて振動が防音材に伝わります。
▼ 空気層が狭いため、内部反響により防音性が低下します。
この状態では、防音材が振動体の一部になります。
振動が伝わりやすい固定方法の場合、
防音材の防音性能が充分発揮されません。
- 固体音の防音効果の実験 -
《 実験概要 》
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- 振動装置と振動体 -
■ 振動装置を石膏ボード(12ミリ厚)に固定し、
基本となる固体音と空気音を録音。音声マークをクリックすると
固体音と空気音を聞く事ができます。 -
振動装置が出す固体音の周波数特性
重低音・低音域の周波数が多く含まれています。
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《 振動が伝わりにくい固定方法の場合 》
防音材の防音性能が充分発揮されています。
向上値:18dB※音質は、WAVファイルのほうが良いです。
特に低減された小さい音を聞き比べる場合。※ 防音材は、弊社製品
ノイズクリア HGを使用。
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《 振動が伝わりやすい固定方法の場合 》
振動が防音材に伝わり、防音性能が
充分発揮されていません。
向上値:10dB※ 防音材は、弊社製品
ノイズクリア HGを使用。
- 参考実験 -
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《 直に遮音シートを貼った場合の効果 》
振動体に遮音シートを直に貼ると
振動エネルギーの殆どが遮音シートに伝達されます。
向上値:2dB -
《 直に吸音材を貼った場合の効果 》
遮音シートよりも固体音が低減されているのに
空気音が低減されていないのは、
吸音材には遮音性が殆どなく、
音が素通りしてしまうからです。
向上値:1dB
固体音の振動エネルギーは、
空気音が壁を揺らす力よりもはるかに大きく、
その振動自体を止める事は容易ではありません。
そのため、
固体音に対しての防音対策は、
防音材に振動が伝わらない様、どう設置するかが
低減のポイントとなります。
壁を傷付けず、固体音・重低音を低減させます。
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制振スペーサーが振動伝達を抑制